大合奏! バンドブラザーズ
ハード :ニンテンドーDS
ジャンル:音楽ソフト
メーカー:任天堂
発売日 :04.12.02
価格 :4,800円
ビートマニアなどで一旦完成されたと思われたリズムアクションゲームですが、本作はそれを更に進めたものでした。
バンドブラザーズでは、DSが完全に「楽器」になる点が特徴です。2オクターブ分、半音も含め完全に再現できます。
ビートマニアシリーズや他のリズムアクションゲームでは、音楽はひとつの「固まり」としてあり、そこにちょいちょい介入するというシステムを採用していました。しかしバンドブラザーズでは、楽器ごとにパートが分かれていて、それぞれの楽器ごとに決まっている「楽譜」を演奏することになります。ボタンを「押す」タイミングだけでなく、ボタンを「離す」タイミングが導入されていることも大きな違いだと思います。
楽器ができなくても、楽譜が読めなくても大丈夫です。
最初は押す・離すタイミングのみの2ボタンから練習が始まります。
慣れて来たら1オクターブ分(アマチュア)、
最後は2オクターブ+半音の操作を行う(プロ)ことまで出来ます。
さらに、鼻歌をマイクが判別し、それに自動で伴奏を付け、作曲をすることも可能になっています。
で、このソフトは「音楽教育ソフト」としての価値が非常に高いように思うのです。
このゲームをある程度やると、いままで音楽を「1つの固まり」としか捉えていなかった耳が、音楽をそれぞれのパートで聞くことができるようになることがかなり大きな特徴です。例えば「ベースの音を聞き分けろ」と言われても、戸惑う人が多いようです。
しかし、バンドやオーケストラなどの音楽活動を実際にしたことがあれば、すぐにできます。この「バンド経験」「オーケストラ経験」を擬似的に体験できるのが、このバンドブラザーズです。実際に、音楽経験がほとんどない私の彼女がバンドブラザーズをしばらくやったら、ベース音を聞き分けられるようになっていました。
これは、音楽を聴く時にかなり広がりが出ます。歌謡曲を聞いて、ボーカルラインのみを追っていた時期を越え、「ベースがかっこいい」「ドラムがかっこいい」「ギターのフレーズがいい」ということが実感できると、また違った音楽の楽しみができます。
05.9.26に、DSの「アドバンスカートリッジ挿入口」を活用して「追加曲カートリッジ」が発売されました。この方法があるために、続編はそうそう出ないでしょう。